ジャガイモの種芋

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 園芸店に行ってみた。いつもの年だと冬越し出来る花壇用草花がたくさん並んでいるのに、今年はいじけたような小さな苗しか見あたらない。やはり、異常な寒さのせいかもしれない。

 それでも、ジャガイモの種芋だけは例年通りたくさん並べられていた。そういえば、この辺では2月がジャガイモの植え時だ。いつも、植え付けが遅れてしまうので今年は早めに買っておこう。

 以前はジャガイモというと、煮くずれしにくいメークイーンとコロッケなどに向いている男爵がメインだった。しかし、ここのところ変わった品種が出回ってきた。どの種苗会社のカタログにも、皮の赤いもの、肉が紫のもの、大きなもの、ちっちゃなものなど多種多様な品種が出ていて選択に困るくらいだ。

 ところで、今月の園芸雑誌に載っていたジャガイモの植え付けの記事を見ていたら、「ジャガイモを植える前に切り口に灰をつけ……」と書いてあった。昔からジャガイモを植える前には切り口を灰でまぶすのが常識になっているが、どうして灰にまぶすのだろう。殺菌のためではなさそうだから、傷口をかわかすためにしているのだろう。だとしたら、反対のことをやっていることになる。傷口に灰をまぶすことによって傷口は乾きにくく腐りやすくなるのだ。よって、この常識は非常識ということになる。かつて、私が注意したにもかかわらず、秋植えジャガイモの切り口に灰をつけて全滅させてしまったのを見たことがある。手の傷にいつまでも絆創膏を貼っておくと、治りが遅いのと同じだ。癒傷組織(カルス)をつくってやるには、傷口を空気に触れさせて早く乾かしてやるに越したことはない。そのためには、種芋を切ってから天日にあてて乾かすことだ。

 今までの常識が、実は非常識だったなんてことは結構ある。書物に載っているから正しいとか、テレビでやっていたから安心ということはない。何事もいちど「なぜだろう」と考えてみることが大切だ。

コメント

  1. sato より:

    こんばんは
    そういえばそう書いてある園芸紙を読んだ事
    ありますね。
    あんまり疑問に思わなかったですね~。そうなん
    だ~?くらいでした。
    いつも読ませていただいて勉強になります!

  2. ミレイ より:

    2月に植えるんですか
    ジャガイモを2月に植えるんですね。
    やはり日本は広いなあ・・と感心します。
    ところで、やはり私も切り口に灰をつけていました。なんのいみもないのですか?
    今年はやめて見ます。
    今打ちの種芋は、土の中で、おねんねです。
    雪が植えに2メートルくらい、かぶさっています。