庭を整理したときにミョウガの根株がたくさんとれた。そこで、ミョウガタケを作ることにした。
ミョウガは日本の各地に自生している野菜。花ミョウガ(季語:ミョウガの子)として利用されることが多いが、晩春に出るミョウガの芽は吸い物の具などに利用される。
ミョウガタケは自然に出たものでもよいが、丈が低く、色が濃くて、やや硬めだ。そこでムロに入れて軟化する。店に並んでいるものは軟化されたものだ。
その作り方はこうだ。秋に養分をたっぷりたくわえた根株を掘りあげ、むろ(室)に入れて芽を出させる。むろは光が当たらないくらい部屋でミョウガの発芽に適した温度に設定されている。そのなかに根株に土をかけ(伏せ込むという)発芽させる。発芽したミョウガタケには光があたらないから白くやわらかく育つ。そして、適当な大きさに伸びたところで、少し光を当てて紅色に色づけする。いってみれば、ミョウガタケはミョウガのスプラウトのようなものだ。
うちではムロを作るわけにも行かないので、まとめて伏せ込んだミョウガの根株の上に睡蓮鉢を伏せてみた。どうなることかと心配していたが今日見たら早いものはもう芽が出始めている。どうやら成功したようだ。
花ミョウガやミョウガタケには独特の香りや辛味がある。そこで、薬味やつま物、吸い物、酢の物、天ぷらなどに使用される。
前におもいっきりテレビで放送していた宮城県のミョウガタケは、なんと長さ1メートルもあった。ミョウガタケにはアルファピネンという成分が含まれていて、更年期障害から来る腰痛や神経痛といった症状を緩和してくれるということだ。
むかしからミョウガを食べると馬鹿になるなどといわれている。そんなことからか、市場では花ミョウガを「馬鹿」とよんで取引しているが、こんな有効な成分が含まれている野菜を「馬鹿」なんていっては申し訳ない。