モンシロチョウ

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 菜園のダイコンの花にモンシロチョウがやって来た。

 モンシロチョウは蜜を吸いに来るのではなく、卵を産み付けに来るのだと書いてあるサイトがあったが、ダイコンの花にやってきた蝶は間違いなく蜜を吸っていた。

 「ちょうちょう」という童謡がある。歌詞を見ると「ちょうちょう ちょうちょう なのはにとまれ なのはにあいたら さくらにとまれ ……」となっている。この歌詞の「なのは」は、「菜の葉」だ。だから、卵を産みに来たのだろう。とすると、モンシロチョウのような気がする。「なのはにあいたらさくらにとまれ」は「菜の葉に飽きたら桜にとまれ」という意味だ。しかし、モンシロチョウはサクラの葉には卵を産まない。そこで続きを読んでみると、「さくらの花の花から花へ とまれよ あそべ あそべよ とまれ」とある。桜の花には遊びに来たのではなく蜜を吸いに来たののだろう。

 ところで、この「ちょうちょう」という童謡は、もともと外国の曲らしい。これに日本人が歌詞をつけたのだ。歌詞は何人もの作詞家がつけている。その内容は時代ごとに変わってきているのが面白い。また、この童謡には2番があるのを最近知った。内容はスズメをうたったものだが、1番と2番の作詞家が違うのも面白い。ちなみに原曲は舟歌だったそうだ。

 モンシロチョウの幼虫はアオムシだ。アブラナ科の野菜を食害する。この蝶々によく似たものにスジグロシロチョウというのがいる。モンシロチョウの幼虫はキャベツやハクサイなど、栽培しているアブラナ科の植物を食うが、スジグロシロチョウの方は野生のアブラナ科植物が食草だ。そんなことから、モンシロチョウは比較的近年になって外国から導入された野菜と一緒に渡来したという説がある。

 このアオムシにも天敵がいる。アオムシコマユバチという寄生昆虫だ。アオムシに生みつけた卵が体内で孵化し、幼虫はアオムシの肉を餌にして成長する。そして、大きくなると体外にでて小さなマユをつくる。キャベツの葉の裏を見ると、アオムシの傍に黄色くて小さなマユが数個固まってついているのが見られることがあるが、それがこの寄生昆虫だ。ただし、農薬散布してアオムシがいない畑にはコマユバチはもちろんいない。餌がないと寄生蜂だけでは生きていけないのだ。

 食う者と食われる者が適度な割合で存在するのが自然だ。だから、自然界では、限られた種類の昆虫が大発生してしまうというようなことはおこらない。食物連鎖が成り立っているからだ。そんな意味では、畑にも多種多様な作物をつくり、農薬を使わない栽培を取り入れれば害虫に悩ませられることも少なくなるはずだ。

コメント

  1. みいみん より:

    Unknown
    ちょうちょの写真とても綺麗です。うちの畑(近所の畑も)今、モンシロチョウが沢山飛んでいます。でも近付くと飛んでしまうの写真にはとても撮れません(^^;)
    あの小さなまゆ、いったいなんだろう?って思っていましたがコマユバチというものかも、と読ませて頂いて思いました。
    …ということは人から見ると益虫なのでしょうか?
    虫については知らないことだらけ。勉強になります。ありがとうございます。

  2. sato より:

    まだです
    こっちではまだもんしろちょうを見かけないですね。
    あ!もしかしたらsatoが仕事でいないうちにこっそり
    来てるのかも・・・
    あまり来て欲しくないお客様ではありますよね(汗)

  3. ちょうちょ
    懐かしい歌をありがとうございます。
    桜の下に菜の花が植えられているところが多いですよね。私も、自然と共存できるように薬を使わずに野菜がつくれたらと思います。
    でも、ヨトウムシは「どうしたらいいのでしょう・・?