ヒメシャガの絵

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 ヒメシャガを描いた。ヒメシャガは郡山市の花だそうだ。市花になった由来は、郡山市のHPに詳しく出ている。

 ヒメシャガはシャガと同じアヤメ科の花。日本全国に自生している植物だが、乱獲などがたたり、国の準絶滅危惧植物に指定されている。シャガより小さい花が咲くことからヒメの名がついている。

 万葉集に「娘子部四 咲澤二生流 花勝見 都毛不知 戀裳揩可聞」という歌があるが、現代文にすると、「をみなへし咲く沢に生ふる花かつみ かつても知らぬ恋もするかも」ということになる。この「花かつみ(花勝美)というのがヒメシャガだ。ほかにも、ヒメシャガは芭蕉の奥の細道に書かれたり、古今集にもうたわれたりしている。

 ヒメシャガは鉢植えなどにして売られていることがある。寒さには強いが、冬は地上部が枯れる。シャガは冬でも地上部が枯れないので、花や草丈だけでなく、その点でも区別ができる。ヒメシャガは何年も同じ場所に植えておくと、根が地上に持ち上がってくる。そして、そのままにしておくと生育が衰えて花が咲かなくなってしまう。だから、植えかえるか、土を露出した根にかぶせるかする。

 絵に描いたヒメシャガは福島の微温湯温泉に植えてあったもので、由緒あるものらしい。福島県だから、郡山のヒメシャガの分身かも知れない。ここの大女将のお気に入りの花のひとつだ。

コメント

  1. ひめしゃが
    きれいな絵ですね。
    ヒメシャガって知りませんでした。
    アヤメ科の花は好きでよく見にも行くのですが、あやめとショウブの違いもなかなかわからないのです。恥ずかしながら・・。

  2. 小鳥沢 より:

    ご無沙汰しました
    美しく描かれたヒメシャガ・・・上手ですね~!
    万葉集にも詠われたヒメシャガは素敵ですね。
    我が家の庭にも咲きましたので、見直します。
    美しく描かれたヒメシャガに見入っています。

  3. カーメル より:

    透明感のある青がきれい!
    きれいですね。初めまして。カーメルです。
    なんてきれいなんでしょう!
    ブログのトップも描かれたのですか?
    ほしくなってしまう絵です。(^^)

  4. ポタ より:

    Unknown
    皆さん、見て頂いてありがとうございます。
    スキャナで取り込むのが億劫なので、デジカメで撮って載せています。ですから紙が青くなったりしています。この絵は葉書サイズです。
    ホームページの絵も全部自分で描いています。なかなかうまく描けないのですが、写真ばかりではと思い絵も載せるようにしました。

  5. 菜園ブログ より:

    ひめしゃが
    爽やかな感じで、感心して見入りました。 ところで 私が野菜作に際して、約20年前に最初に買った参考書「楽しい野菜づくり」は書き込みがが一杯で今も時々ひっくり返しては読み直しています。先日その中の挿絵を見て、何処かで見たことがあると思い、このブログをロールバックして、やはりそうだったのだと納得しました。「ひめしゃが」の絵には長い歴史があるのだと、その重さをあらためて認識しました。

  6. ポタ より:

    M,Sasagawa様
    あのころは線画でしたが、定年ころから水彩を習い始めました。いまは、水彩とネイチャーアート(主として水彩で描いている植物・虫・etc.などの細密画)の2本建てで楽しんで(苦しんで?)います。
    日本文芸社から出版の「庭木の整枝・剪定」共著は私の挿絵です。機会がございましたら覗いてみて下さい。

  7. かわせみ より:

    シャガって
    シャガってあやめ科の植物だったんですね。ことばのイメージからは潅木を想像してました。はじめて訪問します。今後も宜しくお願いします。
    自分に出来ない事をすんなりされる人は尊敬します。
    素晴らしい絵ですね。