葉や花托から蜜を出す植物

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 カラスノエンドウ(和名:ヤハズエンドウ)に小さなアリがいるのを見つけた。

 植物の蜜は花の中の蜜線という場所から出ることは誰でも知っていること。しかし、花以外からでも蜜を出す植物がある。カラスノエンドウもそのひとつだ。

 画像のカラスノエンドウの花のつけ根に小さなアリがいるが、そこが蜜の出るところ。植物学的にいうと花托にあたる。このようの花の蜜線以外に蜜の出るところを「花外蜜線」という。
 なぜ花外蜜線があるかということがいろいろ書かれているが、蜜を出すことによってアリがやってくる。そのアリが害虫から守ってくれるのを期待して、植物は蜜を出すというのが定説のようだ。

 花外蜜線は、カラスノエンドウと同属のソラマメ、観葉植物のパキラ、花卉のシンビジウム、樹木ではサクラやアカメガシワ、庭園に植えるモッコウバラなどにもある。蜜線の場所は、葉や葉柄など植物によって様々だ。
 なお、アリは夜も働いているから、戸外の植物で蜜が出ているところを見ることは難しいが、室内で栽培するシンビジウムなどでは容易に観察することができる。

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 花のつけ根にアリがいる

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 その部分をアップした画像

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シンビジウムの花外蜜線 花のつけ根から蜜が出ている

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シンビジウムの花外蜜線をアップした画像