クモとアリの関係

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 ポタケでクモとアリの関係を考えた。
 アリはアブラムシの分泌物を戴き、その代わりにアブラムシを天敵のテントウムシなどから守っているという。アブラムシにとってはテントウムシは天敵だ。

 こうしてみるとアリには敵がないように思えるが、今日はジャガイモの葉上でクモがアリを捕らえた瞬間を見つけた。最初はアリが近づくとクモが逃げまわっていたが、そのうち逆襲。見事アリを捕らえた。

 他の場所では、大きなクモをアリが引いていくところを見つけた。巣に向かっているのだろうか。この関係では、アリのほうがクモより力が勝っていたと思われる。

 クモとアリの関係、どちらが天敵なのか。

 ところで、専用の殺虫剤などがあるようにアリは害虫扱いされる。以前、砂糖の在処を嗅ぎつけ台所に行列ができた。そのときは行列を解消させるのに大分手こずった。畑では植物の根元に巣を作り、枯らすこともある。熟れたイチゴを囓られることもある。アブラムシ牧場の管理もするから、アリは害虫扱いされても仕方がない。

 一方、アリは熟れて地面に落ちた果実を処理してくれるし、イモムシや毛虫など野菜の害虫を駆除してくれる。その面から見ると益虫とも言える。

 ポタケには、農薬を使っていないので、いろいろなアリが生息しているが、アリがいることによって野菜の収量が減ったり、野菜が被害を受けることはない。アブラムシの発生も一時的なもので、発生が多くなるとテントウムシ類が退治してくれる。
 アリは、果菜類の花や果物の花にも蜜も吸いにやって来る。だから、ことによると授粉にも役立っているかもしれない。よって、アリはポタケでは益虫の部類として扱っている。

 ※アリの体表面には抗菌物質が分泌されている。そこで、花粉が死んでしまうため授粉は難しいという。しかし、アリによって花粉が運ばれるアリ媒花(虫媒花)という種類もあるらしい。

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 小さなアリを捕らえたクモ

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 クモを運ぶアリ