ヤマユリ 山百合

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 ヤマユリ(山百合)が咲いていた。ヤマユリの別名はヨシノユリ(吉野百合)、エイザンユリ(叡山百合),ホウライジユリ(鳳来寺百合)。ヤマユリは、花が大きいので茎が大きく傾く。そして風が吹くと揺れる(ゆるる)ことから、ゆりという名前になったという。

 吉野は奈良県、叡山は京都府、鳳来寺は愛知県の地名だ。日本中どこでも見られる野生のユリだが、地方によって多少の変異があるらしい。

 この写真は福島県の標高1600メートル付近で撮ったもの。今年は猿の群が現れ蕾を食い荒らしていったとか。数十本はあると思われる山百合も、今年は花がまばらだった。百合の花というと、中国野菜の乾燥したノカンゾウか何かの蕾(金針菜)を思い出す。まだ、私はヤマユリの花を食べたことがないが、香りがよくて、甘く、瑞々しい蕾はさぞかし美味しかったろう。お猿さん達がむさぼり食う姿が目に浮かぶ。

 ヤマユリは外国に渡って、カサブランカなどのオリエンタル ハイブリッドといわれる新しい交配種に生まれ変わって逆輸入されている。なんでも、ヤマユリの花被の内側にある茶色のボツボツが外国では嫌われたとかいうことで、改良されたらしい。

 ユリ根として野菜売り場に並ぶのはオニユリの球根(鱗茎)がほとんどだが、ヤマユリの球根も食用になる。しかし、昔はどこにでも咲いていたヤマユリも最近はめっきり数を減らしている。食べるのは栽培したオニユリだけにして、ヤマユリは大切に保護したいものだ。

コメント

  1. 菜園ブログ より:

    ゆり
    「ゆり」の名の由来を伺って、「・・・・、歩く姿はゆりの花」の言葉がピッタリしました。

  2. ポタ より:

    Sasagawa さま
    一つの説にすぎませんけど、語源にぴったりあっているような気がします。
    最近は、「……、ゆりの花」の方も少なくなったみたいですね。

  3. siawasekun より:

    ヤマユリ
    ヤマユリ、美しいですね。
    奇麗ですね。
    ヤマユリは、花が大きいので茎が大きく傾き、風が吹くと揺れる(ゆるる)ことから、「ゆり」という名前になったんですか。
    初めて、知りました。
    ありがとうございました。

  4. 吉ちゃん より:

    Unknown
    私の住んでいる裏山の山百合は今年はもう終わってしまいました。画像と全く同じ山百合です。
    風が吹くと揺れる(ゆるる)ことからゆりと言う名前がついたんですか。百合の語源まで調べた事がありませんでした。

  5. ポタ より:

    siawasekun さま
    山百合は、姿が見えなくても近くに行くと香りがしますね。
    とくに、山の中で自然に咲いているのが最高です。

  6. ポタ より:

    吉ちゃん さま
    裏山にゆりが咲いているなんて羨ましいです。私の住んでいるところには、百合もホタルブクロも咲いていません。すっかり自然が失われてしまいました。

  7. 小鳥沢 より:

    ヤマユリ
    自生のヤマユリを見たいと思っていました。
    きれいですね~!
    夏草の茂みの中で、人知れず咲く美しい花ですね。

  8. ポタ より:

    小鳥沢 さま
    清楚で目立ちにくい山草も好きですが、山の中に咲いている山百合も好きです。
    最近、山百合も大分減ってきたので心配です。