べた掛け

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 コンテナや苗床に種をまいたときには、土の乾燥を防ぐために新聞紙などを覆う。しかし、畑は面積が広いから何も被覆しないのが普通だ。

 今回まいたのは、コマツナとホウレンソウだからそのままでも良いのだが、アブラムシやアオムシなどの害虫除け、土の乾燥を防ぐ目的で「不織布のべた掛け」をした。

 不織布は園芸店で簡単に手に入るから、まだ使ったこのとのない人はぜひ使ってみるといい。ティーバックの素材と同じようなものだから、ビニールなどと違い、芽が出たあと、そのままにしてあっても苗が蒸れない。そして、薄くて軽く、光を良く通し、防寒や霜よけにもなる。まく種類によっては鳥除けにもなる。水やりもシートの上からそのままできる。寒冷紗でも同じような効果があるが、不織布のほうが安価で扱いやすく、丁寧に扱えば何年も使える。

 不織布をかける方法をべた掛けという。トンネルとは違い、地べた(地面)に置くから、べた掛けという。苗が大きくなってからも、そのままにしておいてもよいし、アオムシなどの発生が少なくなったら剥がしてやっても良い。私のは手抜き農法だから、ずっと冬中このままだ。周りの菜園の方からは、「もう剥がしてやったほうがいいでしょう」とありがたい?アドバイスをいただくことがあるが、農家でもべた掛け栽培は一般的だ。とくに、冬の葉菜類(葉を利用する野菜)で使われている。ただし、苗が大きくなってきたらシートにゆとりを持たせて、苗がシートで押さえつけられないようにしてやることは必要だ。

 べた掛けをするときに使う資材は、シートが飛ばないように抑えるピン。針金のハンガーで自作しても良いが、細い棒状のものでは刺した部分が切れてしまうから、頭の部分を工夫する必要がある。園芸店に行くと専用のピンも売られている。私は何箇所かにピンを刺してから、ピンに細紐をジグザグに掛けてシートがまくれないようにしている。板切れなどがあったら発芽するまではシートの上に乗せておくといい。

 

 

コメント

  1. 菜園ブログ より:

    べた掛け
    種播きについて、シリ-ズでのご丁寧な記述と写真を毎日拝見させて頂いています。 農園で、実作業をしながら説明するのは簡単ですが、「百聞は一見に如かず」ですね。
     私はべた掛けの止めに不用になったクリーニング屋のハンガーを切って使っていますが、クロスに紐を張ると止めの数が少なくて済みますね。

  2. もいもい より:

    べた掛け
    人参もベタ掛けがいいのでしょうか?
    発芽し難い人参にもいいように思えました。
    カブラや人参の種は細かいので、一粒ずつ蒔くのに苦労しています。
    人参って初期のころでも植え替えは出来ないのでしょうか?
    せっかく発芽した芽も一ヶ所から何本も生えていると間引かないわけにも行かず、いつももったいないな…と思っているのです。

  3. ポタ より:

    sasagawa さま
    トンネル掛けするときにもこんな方法で上から押さえています。

  4. ポタ より:

    もいもい さま
    ニンジンも土が乾かないのでいいと思います。
    ニンジンやダイコンなどの根菜は、移植によって直根が切れて支根(脇の細い根)が伸びてきますのでまた根になります。いくら小さな苗でもちょ直根はかなり伸びていますので切らないで移植するのは至難の業でしょう。
    抜いた苗は佃煮やてんぷらにして食べると美味しいですよ。ビタミン豊富な健康野菜です。

  5. 吉ちゃん より:

    Unknown
    私の畑では小松菜もほうれん草も不織布もしないまま種を蒔きましたが特にほうれん草は植えてある所が道路の脇でそれが風をよけてくれるのですごく暖かいんです。そのため順調に育って苗にアブラムシや夜盗虫などはつき始めて葉を食べられ始めました。
    蒔く時期をもう少し遅くした方が良かったのかと思いましたがやはり最初から不織布でべたがけ栽培をしたほうが虫除けにもなるし賢明ですね。

  6. ポタ より:

    吉ちゃん さま
    私は不織布を多用します。播種後も掛けておくと発芽は良くなります。苗床などには寒冷紗を新聞紙代わりに使っていましたが、不織布で大丈夫ですね。