おふくろだいこん

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「おふくろだいこん」を戴いた。このダイコンはは京都のタキイ種苗で出している品種で、練馬大根の系統だということだ。

 ダイコンのひとつの分類法に、抽出型と吸込み型という分け方がある。地上に長く首が出る青首ダイコンは抽出型、練馬大根のように根の殆どが土の中に埋もれている種類は吸込み型という。当然、地上に飛び出ている青首のような抽出型は寒さに弱いが、吸込み型は寒さに強い。おふくろだいこんは吸込み型のダイコンだ。

 肉質は青首の方が柔らかく甘味があるので、いまの人には人気だ。それに対し、吸込み型の練馬大根などは、肉質が緻密なので、煮物や漬物に適している。

 ところで、ダイコンとカブはどこが違うのか、若い頃、いろいろ調べたことがある。その結果は、ダイコンとカブは味が違うだけでなく、見かけ上も大きな違いがあることが分かった。

 いちばん簡単な見分け方は、花の色だ。カブの花は黄色だが、ダイコンは白または水色がかった白。同じような形をした聖護院ダイコンと聖護院カブもこれで見分けがつく。

 しかし、これでは花が咲くまで畑においておかないと判別できない。それでは、もっと早い時期に見分ける方法はないのか。それには、食べる部分、つまり葉より下の部分を観察することだ。大方の人は、ダイコンやカブの食べる部分は全部根だと思っているが、そうではない。ダイコンやカブの発芽して双葉を開いたとき、地中にある部分が根、地上部の葉からしたの軸の部分は胚軸だ。ダイコンは、この胚軸の部分と地中の根が太ってダイコンになる。その証拠に、ダイコンを観察すると、根の部分から下には、縦に2列に細い根が出ている。胚軸の部分には根が出ていないから区別がつく。カブは丸くなった部分には根が出ていない。根の部分は地中に埋もれている。植物学の見地からは、まったく形態が違うのだ。

 こうしてみると、丸いからカブ、長いからダイコンという単純な発想は当てはまらないことが分かる。二十日大根でも長いものもあれば、丸いものもある。日野菜はダイコンのように長いがカブの仲間だし、中国ダイコンには紅丸ダイコンという丸いのもある。

 人を見かけで判断できないように、ダイコンやカブの違いも、ちょっと見ただけでは判断はできない。

 なお、語源辞典によると、ダイコンの古名すずしろ(精白・蘿蔔)は、菘代(すずしろ)。すなわち菘(すずな)に代わるものという意味らしい。菘は、アオナすなわちカブの意味だ。ちなみに、蘿蔔(ろうぼ)はダイコンの漢名。大根は古くはオオネといったが、これを音読みしたもの。菘のいわれは、また後の機会にふれることにする。

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コメント

  1. もいもい より:

    スズシロ
    スズシロの解説があるかと思ったら肩すかしでした。
    スズシロは鈴白ではなく、清白と書くんですね(私が解説します)。どうして細長い大根をすずと呼ぶのか以前から疑問だったのです。
    大根の地上部と地下部は違うんですか?知りませんでした。同じ大根でも上部は甘く、下部は辛いことがありますが、部位が違うとなると納得です。
    葉の鋸歯の違いでも区別が付きますね。←葉で区別が付かないものもあるんでしょうか???

  2. ポタ より:

    もいもい さま
    肩すかしの分、追加しました。
    鋸歯でも区別できますが、文章では書きにくいので省きました。ダイコンは、葉柄の根元のほうに小葉がついていますね。

  3. おふくろも出っぱった
    うちでもおふくろ大根を冬場の貯蔵用に作りましたが、抽出型になりました。
    暖かい気候のせいか、根が伸びるより先に地上部が上にどんどん伸びた感じでした。

  4. ポタ より:

    ぎゅうちゃん
    今年は近所の畑でも抽出度が高いようです。気候の影響でしょうか。

  5. notti より:

    大根
    「おふくろだいこん」もしかしておでんに入っていると勘違いした私でした。
    種類があるのですね。秋大根は私は青首が多いです。
    見分けるのはちょっと難しいですが成長する様子観察ですね。
    近所で大根の種を蒔いたのにガブに化けました。
    というか袋の中身が違っていたのですね。

  6. 菜園ブログ より:

    丸大根と長大根
    いろいろ教わり有難う御座いました。
     コメント欄をお借りして、一つお尋ねします。うちの農園では大根を収穫して切ってみると、黒い輪が入っている確率が高くなっています、(ナスの半身イチョウ病はほぼ100%発生しますので、これと同じ菌による、「バーティシリウム黒点病」と思っています)。経験では、丸大根には黒点が入ったことが有りません。場所による土壌汚染の違い以外に、丸と長の違いによる発病差は考えられるでしょうか?
     私はここ数年、丸(聖護院)大根を続けています。

  7. 吉ちゃん より:

    Unknown
    大根が抽出型と吸い込み型があるとは知りませんでした。私は大根は青首大根のように外に出ているもので食べる部分が根だと思っていました。画像のおふくろ大根を見て納得です。
    私は単純に成長すれば喜び虫にやられて嘆くだけですがポタさんのような視点からみると野菜は奥深いもんですね。ことし日の菜かぶや二十日大根を栽培してコメントがすごく勉強になりました。

  8. Yu より:

    Unknown
    ポタさん
    先日は私のTiny worldへいらしていただき有り難うございました。
    ポタさんのお野菜の豊富な知識に驚くばかりです。私は知らないことばかりで興味深く読ませていただいております。まだ3分の2くらいですが2004年まで読み終わったら私も野菜博士になれそうな気分です。
    数日前千葉の鋸南町で買ってきた丸い大きな大根昨日食べました。柔らかくて美味しかったです。又お邪魔させてください。

  9. ポタ より:

    notti さま
    大根がカブに化けたんですか。近くに狸でもいるんじゃないですか。キタキツネは、人を化かしませんよね(笑)

  10. ポタ より:

    sasagawa さま
    何でしょうね。皮の下ですか。網入りじゃないですよね。網入りならば生理病ですけど。病気なら輪作をするしかないですね。
    耐病性は品種によって大分違いますし、季節によっても出方が違いますから、こちらの大根に出たから、あちらにも出るというものではありません。
    その病気、画像いただけますか?調べてみます。

  11. ポタ より:

    吉ちゃん
    お役に立てて嬉しいです。
    私は、なぜだなぜだと考えてしまう悪い癖があります。だから、疲れるんですよ。いくら時間があってもたりません。

  12. ポタ より:

    Yu さま
    いらっしゃいませ。最近は野菜以外のことも載せていますので、ごちゃごちゃです。きょうはコマツナのふるさとを探検してきました。そのうちブログに載せますので、またお越しください。
    これからもよろしくお願い致します。

  13. 菜園ブログ より:

    大根の黒点病
     ご面倒をおかけしました、早速ご返事頂き恐縮です。 
     写真は撮っていませんので、写真が手に入った時に改めてお尋ねします。有難う御座いました。