桃太郎さんのモモ 道の駅の野菜

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画像はモモの品種「天津(てんしん)」。茨城県古河市の総合公園に植栽されていたもの。実の形が、おとぎ話の桃太郎に出てくるような形をした昔の品種だ。

総合公園では、例年だといまごろ桃祭りが開催されている。しかし、今年は東日本大震災で自粛。いつもならたくさんの屋台が出て、各種イベントも開催されているのだが、今年は行事はすべて中止。屋台も出ていない。いちばん賑わう日曜日だというのに駐車場にも大分余裕があった。


〈池に映った花桃〉

古河市は茨城県の西端。栃木県、埼玉県などに隣接している、千葉県や群馬県にも近い市だ。茨城県では太平洋岸は地震や津波で甚大な被害を受けている。このあたりは日本瓦の屋根にブルーシートのかけられている家が目立つくらいで比較的被害が軽微にも見えるが、全半壊した家もたくさんあるようだ。幸いにも、同じ茨城でも原発からは大分離れているので、露地野菜なども放射線には汚染されていない。

途中、古河市から直線で10㎞ほど南下した国道4号線沿いにある「道の駅ごか(茨城県猿島郡五霞町)」に立ち寄った。しかし、ふだんはフロアーいっぱいに並んでいる農産物は皆無だった。原発事故による風評被害で、きっと出荷しても売れないからなのだろう。この辺の家の屋根にもブルーシートが目立つ。

廃炉まで10年はかかるという原発事故。いつになったら安心して農産物が食べられるようになるのか。そして、事故がいつ終息するのか。大震災の復興はもちろん、原発事故の成り行きからも目が放せない。