コマユバチ 畑の益虫

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 コマユバチは名前のとおり蜂の仲間。しかし、スズメバチやアシナガバチなどの有剣類とは違い、卵を産むための細い管(錐)がある(有錐類)が人は刺さない。
 図鑑などで調べた結果、画像のコマユバチはアオムシコマユバチらしい。アオムシ(青虫)はモンシロチョウの幼虫のこと。
 コマユバチは幼齢の青虫に卵を産みつける。その数、一匹の青虫に数十個だそうだ。アオムシの体を食べて大きくなったコマユバチの幼虫は、繭になる前にアオムシの体を食い破って外に出てくる。そして、すぐに繭を作り、その中で蛹になりる。その後1週間もすると成虫になるそうだ。
 ところで、寄生する虫によっては寄主を仮死状態にしたり、毒で殺したりする。でも、コマユバチはそのまま卵を産みつける。だから、老齢のアオムシに卵を産みつけるとアオムシが蛹になってしまう。蛹になるとコマユバチの幼虫は外に出られなくなってしまう。そこで、コマユバチの雌は幼齢のアオムシをみつけて卵を産みつけるのだそうだ。
 モンシロチョウはアブラナ科の植物に卵を産む。よく似たチョウにスジグロシロチョウがいるが、このチョウチョもアブラナ科の植物に卵を産みつける。でも、違いはモンシロチョウは栽培している植物、キャベツやハクサイ、ダイコンなどにだけ産みつけること。これは、モンシロチョウが栽培植物とともに外国から入ってきたからだといわれる。
 ところで、コマユバチはアオムシを眼で見てみつけるわけではないようだ。アオムシの囓ったあとからでる葉の汁とアオムシの唾液を感じて近づき、触角を使ってアオムシをみつけるという。野菜も葉汁を出すことによって、アオムシの天敵のコマユバチを呼んでいるのかも知れない。『天敵を呼ぶ』なんて冗談のように聞こえるかも知れないが、このことは学問的にも実証されていることだ。
 コマユバチは葉の裏に卵を産む。理由は直射日光に弱いからだという。アオムシはキャベツがいちばん好き(ハクサイやダイコンなどよりもずっと)だから、キャベツの葉裏を探すと卵塊が見つかる。
 コマユバチのことだけでもまだまだ語り尽くせないが、最後にひとつ。コマユバチの蛹に卵を産みつける寄生蜂もいるというから、これまた驚きだ。

komayu1.jpg

アオムシから出てきたコマユバチの幼虫

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アオムシとコマユバチの繭

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