香りのするツバキ

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 カメリア フラテルナ(Camellia fraterna:シラハトツバキ)が咲き出した。フラテルナは、中国華中原産の原種ツバキ。1960年頃米国経由で日本へ渡来した。我が家のものは、ツバキ専門の植木屋さんから、接ぎ木した鉢植えを1970年に購入したものだから、もう35年以上も経っていることになる。

 フラテルナは、ツバキといっても花の直径が数センチしかない。よく、道行く人が白く可愛い花をみつけて、「何の花だろう」と不思議そうに話し合ったりしている。フラテルナは、ツバキ科でも日本の藪ツバキなどと違い、花の小さいヒメサザンカ節という仲間に入る。こんな小さな目立たない花だが、日本のツバキにはない芳香がある。その芳香を利用して、Gay Baby(ニュージーランドで改良した赤花種)など、香りのあるツバキの作出に役立っている。

 フラテルナは毎年2月頃に咲き出すが、今年は寒かったので少し遅れたようだ。すぐ隣に植えてある、芳香種ヒメサザンカ(C.lutchuensis)の蕾もふくらんできた。これからが庭のいちばん美しくなる季節だ。