トウモロコシ

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 トウモロコシの花が咲き出した。といっても、イネ科の植物だから花屋さんで売っているような赤や黄色の花が咲くわけではない。

 トウモロコシは、雄花と雌花が別々に咲く。お花は茎のてっぺんに、雌花は茎の途中に咲く。そして、雄花が先に咲き、あとから雌花が咲く。専門用語では、雄花は雄穂、雌花を雌穂といい、雌穂の先に出るめしべの束を絹糸またはシルクという。雄穂から花粉が風ではこばれてシルクに受粉し、やがて受精する。ところが、雄穂は雌穂よりずっと早く咲くので絹糸が出る頃には花粉がなくなってしまう。植物にとっては自家受粉を防ぐための知恵だろう。しかし、トウモロコシを栽培するものにとっては、雄穂と雌穂の開花のずれは問題だ。

 それを解決する方法としては、下から出てくる脇芽をとらないことだ。脇芽にも雄穂が出るが、その花粉が飛ぶ頃にちょうど雌穂の絹糸が出始める。

 ところで、雄穂の咲く頃と雌穂が咲く頃には、アワヨトウなどの害虫が発生する。きっと花の香に集まってくるのだろう。アワヨトウなどはトウモロコシの芯に入って食害する。実に入って食い尽くしているものもいる。だから、この時期は害虫の発生に目を光らせなければいけない。害虫が発生すると、虫の糞が吹き出したように出てくるから分かる。そうしたら捕殺(捕まえて退治する)か、農薬を散布する。

 アワヨトウなどは、暑い時期の方が発生しやすいから、まき時をなるべく早くする方がよい。トウモロコシは品種によってはいまからでもまける(関東標準で)品種もあるが、害虫発生の危険性は高まる。

 農薬をかければ確かに効果はあるが、狭い家庭菜園のこと、出来れば農薬は使わないで行きたい。農薬を散布するなら、晴れた日の気温が低い時間帯にするのが鉄則。手袋、長袖、マスク、出来ればゴーグル着用の重装備で行うのがよい。使ったあとも、手洗いや洗顔、うがいは必ず行う。着ていた衣服は他のものと別に洗うということにも気を遣いたい。いままで平気で使っていた農薬なのにある日突然中毒症状が出始めた、なんてこともよくあることだ。念には念を入れて散布したい。

コメント

  1. ゆり より:

    Unknown
    うちのとうもろこしはひょろひょろとのびて細くて、雄穂も小さくて、また大失敗なような気がします。(笑)
    期待しないで待つことにします。

  2. ぎゅちゃん より:

    虫はほじくりだして
    とうもろこしの甘さは虫も心得ていると見えて、いつも虫入りのトウモロコシができます。
    白い虫で気味悪くないのでつまみ出しています。

  3. 菜園ブログ より:

    とうもろこし
     今はトウモロコシを植えていませんが、アワヨトウ等害虫のことをおもうと、苗作りをして早く植えることですね。
     うちの農園では、カラスの害が頭痛のたねです。実が入ってくると、よく判っていて徹底的に荒らされます。この対策も必要です。

  4. notti より:

    トウモロコシ
    とうもろこしの脇芽を取る・取らないと毎年考えてしまいますが
    取らない方がいいようですね。今年はそうします。
    ヨトウ特に昨年はアブラムシに閉口しました。

  5. ポタ より:

    ゆり さま
    トウモロコシは肥料食いとか言いますね。たくさん肥料が必要です。ひょろひょろなのは、餌不足でしょうか。

  6. ポタ より:

    ぎゅうちゃん
    虫がついたトウモロコシは臭みがありますね。虫に食われた近所まで食べなければいいのですが……つい。

  7. ポタ より:

    sasagawa さま
    私の所もカラス被害で農家でも栽培をあきらめているほどです。そこで、あえて挑戦です。
    畑に行くと、毎回カラスが近くにやってきて私を牽制します。自分の縄張りだと宣言しているようです。

  8. ポタ より:

    notti さま
    そんなにアブラムシがいるんですか。私の所は何故か、いまのところ全くと言っていいほどいません。不思議なくらいです。
    2㎡ばかりの小さなハーブ畑にいろいろな虫がやってきます。ミツバチ、ハナアブ類、アシナガバチの仲間、クマバチ、モンシロチョウ、アゲハ。雨蛙や蜘蛛も住んでいます。虫たちはハーブに来たついでに、キュウリやカボチャ、トマトにもやってきます。目論見通りです。

  9. hana より:

    とうもろこし
    ポタさま
    以前にとうもろこしを蒔きました。場所をとる割りには収穫がなくやめてしまいました。ポタさんみたいに勉強熱心でもなく、やはり虫対策は大事ですね。農薬もむやみやたらに使用も危険ですね。
    でも収穫が上手く出来た喜びはひとしおですね。どうぞ無農薬で頑張ってくださいね
    楽しみにしています。

  10. ポタ より:

    hana さま
    そうですね。いまの品種は1本の木から1本しかとれませんから。面積の割には収穫が少ないですね。
    虫がつかないようにするには、防虫網を張り巡らせばいいのですが、それなりの資金がかかってしまいますし、収納場所も必要になります。何かいい方法はないものかと模索中です。

  11. もいもい より:

    脇芽
    今、第二農場に植えてある何とか霜害を乗り切ったトウモロコシが大きくなってきました。脇芽をどうしようと思っていましたが、取らない方がいいんですね。
    こちらでは虫害よりも獣害の方が問題らしいです。
    実が出来てきたら防除方法を考えなくてはなりません。

  12. 吉ちゃん より:

    Unknown
    私の畑の最初に定植したトーモロコシも雄花が咲き始めています。風に倒されないように支柱をたてた所にビニールの紐を取り付けたところです。まだカラス対策はしていません。

  13. ポタ より:

    もいもい さま
    脇芽はそのままの方が良いです。
    獣害では防ぐのが大変ですね。高い柵を作っても跳び越えたりしますね。

  14. ポタ より:

    吉ちゃん
    土寄せをたっぷりすれば、二次根(支持根)が張ってちょっとの風では倒れませんよ。もし倒れても、一日二日経てば自力で立ち上がりますから、いじらないでそのままにした方が良いです。