ヒメハナカメムシ 畑の益虫

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国内に生息するヒメハナカメムシ仲間には、ナミヒメハナカメムシ、ツヤヒメハナカメムシ、コヒメハナカメムシ、タイリクヒメハナカメムシ、ミナミヒメハナカメムシなどがある。そのうち、ミナミヒメハナカメムシは琉球列島以南、タイリクヒメハナカメムシは関東以南に分布する。
ポタケにいたこの種類を調べては見たが、形態がよく似ているので素人には同定は難しそうだ。
ヒメハナカメムシ類は、アザミウマ類、アブラムシ類、ダニ類などのごく小さな虫やある種の鱗翅目(蛾や蝶の仲間)の卵などのを補食する。
成虫の大きさは2mm以下と小さい。成虫の寿命も3~4週間だそうだ。25℃の条件下では卵から成虫になるまで約16日。その間アザミウマ類を捕食する。
タイリクヒメハナカメムシは生物農薬として販売されている。これはハウスや温室栽培など外界と遮断された施設用だ。
そこで、家庭菜園でその効果を確かめたかったらハナカメムシの好きな花を植えるとよい。クローバーなどを植えると、クローバーに着くアザミウマ(ナスなどの野菜には着かない)が集まり、それを目当てにハナカメムシが集まってくるという。しかし、クローバーの種は市販されているが、せまい家庭菜園には不向きだろう。
ポタケでは毎年カモミールを栽培している。この花にもたくさんのハナカメムシが集まってくる。栽培といっても、いちどまけば毎年勝手に生えてくるから、特別世話をする必要もない。
また、ソルゴーにもヒメハナカメムシ類がたくさんやってくるので、バンカープランツとして畑の周囲にまいておくとよい。

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カモミールの花にやってきたヒメハナカメムシの仲間

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畑のまわりにまいたソルゴー(幼苗)