畑の益虫 アブラバチ

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以前、このblogで紹介したことのあるアブラバチ再登場だ。
今回は少し詳しくみてみよう。

アブラバチの成虫は、アブラムシに卵を産みつける寄生蜂。
卵を産みつけられたアブラムシは大きく膨れ、マミー(ミイラの意)という姿に。
アブラムシの体を食べて大きくなったアブラバチの幼虫は、やがて成虫となって外に出てくる。
中のアブラバチが繭になるころには、このようにマミーの色が黄色くなってくる。
ちなみに、成虫の大きさは2mm程度と小さいが、1匹のアブラバチが産む卵の数は2~3日で300~400個。
卵から成虫までのサイクルは20℃で15日程度だが30℃以上の真夏や5℃以下の真冬には活動しない。
アブラバチは、アブラムシがいるところには必ずいるので観察して欲しい。
チョコチョコ歩き回り、アブラムシを探している姿が目に着くはずだ。

現在、おなじアブラバチの仲間、コレマンアブラバチが生物農薬として販売(http://www.idemitsu.co.jp/agri/product/microbe/enemy/kore.html)されている。

new abura.jpg

アブラバチの一種の成虫

new mamy.jpg

アブラバチに寄生されたアブラムシの「マミー」

アブラバチが畑に来るためには、寄主となるアブラムシがいることが必要。
そのためには、バンカープランツなどでアブラバチを畑に誘う必要がある。
アブラバチには害のない殺虫剤もあるから選んで使用すれば問題ない。
ただ、この生物農薬として販売されているコレマンアブラバチは、ヒゲナガアブラムシには効果がないようだ。

天敵は餌がないと生きていけない。
そのため、農薬を使用すると逆に害虫が増えたりすることがある。
これをリサージェンスという。
自然も同じだが、害虫と益虫との適度なバランスがとれていることが必要なのだ。
害虫をゼロにするなんて無理なことは考えない方がよい。
とくに、家庭菜園では商品を目的に栽培するわけではないから、多少形が悪くても、虫食いでも安心して食べられるものがいちばんだ。
そのためにも、『自然生態系』を活かした栽培を取り入れるように心がけたいものだ。