マッシュルームとアガリクス茸

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ピザを焼いて食べた。とろけるチーズの上に、生ハム、ピーマンの薄切り、マッシュルームをのせてオーブンで焼いた。

マッシュルームというのは英語でキノコのことだが、日本ではハラタケ科のツクリタケ(セイヨウマツタケ)をさす。マッシュルームの香りはあまり強くないが、グルタミン酸を多く含んでいるので味はよい。日本には明治時代に導入されたが、本格的な栽培は大正時代以後だ。

マッシュルームは、もともと馬糞の厩肥などに自然に生えていたものを人工栽培するようになったといわれている。表面の色によって、ホワイト種、オフホワイト種、クリーム種、ブラウン種の4つの群に分けられる。馬糞は適度に空気が入り、発酵したときの熱も菌の繁殖に適しているが手に入りにくい。そこで、いまは藁やサトウキビの絞りかすなどに米ぬかなどを加えて発酵させた堆肥を用いている。

マッシュルームは、キノコの中でもタンパク質やビタミンB2 の含有量が多い。また、抗酸化作用があるので、口内炎、角膜炎、動脈硬化、ガンなどの予防にいいといわれる。

つい先日、話題になっていた健康食品アガリクスは、マッシュルームと同じハラタケ科で学名はアガリクス ブラゼイ ムリル(Agaricus Blazei Murill:カワリハラタケ)。ちなみに、マッシュルームの学名はアガリクス ビスポラス(Agaricus bisporus)という。

健康食品アガリクスで問題になったのは、「細胞壁を破砕して吸収しやすくした」とうたっている顆粒だ。顆粒だけでなく、アガリクス茸が人体に害を及ぼしたとしても、マッシュルームとは違う種類だから、マッシュルームを食べるのを敬遠する必要はない。ただ、すべての食品にいえることだが、体によいからといって特殊な成分をとりすぎるのはよくない。とくに、微量の摂取でよいビタミン、ミネラルなどをとりすぎるのは、要素が不足するのと同じくらい危険だ。