山ウドの絵

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 山の方に出かけたときに山ウドがあったので買い求めた。軟化した長いウドより山ウドの方が絵にしたときにおさまりがいいからだ。

 最近は山ウドなんて名前で栽培ものが出回っているが、本当の山ウドはもっと根元まで緑が濃いはず。単に畑で作った寸詰まりの軟化ウドではないかと疑ってはみるが、山ウドという言葉に惑わされてつい買ってしまう。このウドもどうやら栽培ものらしい。

 ウドはウコギ科の植物。シャキシャキした食感もいいが、その香りがよい。ウコギ科のウコギ(五加)も香りがよく若葉をウコギ飯などにしてたべる。ウコギの根皮を乾燥したものは五加皮(ごかひ)という漢方薬だ。これを漬け込んだ五加皮(ごかひ)酒は強壮効果がある中国の薬用酒だが、飲んでみるといかにも「効く」といった味と香りだ。ちなみに有名な朝鮮人参もウコギ科の植物だ。

 「ウドの大木」などといわれて何にも役に立たないようだが、これは大きく育ってからのこと。木は大きくなるが中空ですぐに折れてしまうから、何にも役に立たないというところから来ている。もっとも、この大木は、そんな人をさして言っているので、ウドを悪く言っているわけではない。ウドは美味しいから十分役に立っているのだ。

 ところで、絵を描こうと買ったウド。行きに買ってしまったので家に着く頃には葉鞘の赤紫や皮にある綺麗な点々も茶色に変色しまい、描いてみたが爽やかさが表現できなかった。いまなら山の方へ行けばまだ手にはいるだろうか。手に入ったら、あの鮮やかな色を紙に写し取ってみたいと思う。

コメント

  1. 吉ちゃん より:

    Unknown
     何時もブログを見て勉強になります。
    ウドの大木の語源もわかりやすく解説されまた漢方薬になるとは知りませんでした。

  2. 吉ちゃん より:

    Unknown
    ちょっと定植するのが早かった枝豆がなんとか成長しています。ビールの友になれれば良いがと思っています。