8月8日は立秋。この日から立冬までの間が秋です。とはいっても、これは暦の上でのこと。この暑さ、まだまだ続きそうです。今年の夏は全国各地で猛暑日が続き、野菜の生育にも支障を来しています。こんな時は家庭菜園の出番。上手に管理して美味しい夏野菜を作って下さい。
1 管理
高温乾燥の時期です。旱が続いたときには、乾燥に強い果菜類にも水やりが必要です。日中の気温が高いときに水をかけると根が蒸れてしまいますから、水やりは朝夕の気温が低い時間帯におこないます。追肥を兼ねて通路に液肥を流すのも効果的です。
今年は早くから台風が襲来しましたが、8月の末頃になると本格的な台風シーズンがやって来ます。台風が襲来する前から、畑の排水には注意しましょう。1日間、根が水没するだけで枯れてしまう野菜もあります。秋野菜の育苗や定植も始まりますが、水はけの悪い畑では畝を高くするなどの工夫も必要です。
収穫が終わったトマトやキュウリなどの片付けをして、秋野菜を栽培する準備をします。トウモロコシの残渣は、放置すると翌年のアワノメイガの発生が多くなります。トウモロコシ以外の野菜の残渣も、畑の外に運び出し、焼却するか、畑の隅に穴を掘って埋めます。
更新剪定したナスには追肥をしておきましょう。
2 種まき・植えつけ
カリフラワー、ブロッコリー、ハクサイ、ニンジンなどがまけます。年内どりの結球レタスは8月上旬がまき時ですが、早くまきすぎるととうだち(薹立ち)するおそれがあります。関東の平地では8月10日頃が適期ですが、品種によっても異なりますから、地元のJAや園芸店のアドバイスを参考に栽培して下さい。
ハクサイは早くまきすぎると病気にかかりやすくなり、遅すぎると不結球になります。適期の播種や植えつけが大切です。
遅まきのトウモロコシ、エダマメなどに挑戦してみるのも面白いとおもいます。種類によっては、遅まきすることで病害虫の発生を減少させる効果があります。まき時は、雑誌やネットなどにも記事が掲載されていますから、参考にするとよいでしょう。
3 収穫
ピーマン、オクラ、スイカ、ゴーヤ、余まきキュウリなどの果菜類やツルムラサキ、モロヘイヤなどの葉菜類が引き続き収穫できます。モロヘイヤは、気温が高くても、日が短くなると花がつき始めます(短日で花芽分化)。その頃になると葉が硬くなりますので花がつき始めたら収穫は終わりにします。
なお、実は有毒ですから、絶対に食べないように注意しましょう。
4 病害虫
栽培が終わったら土を太陽熱で消毒しましょう。
方法は、土を均してから透明のポリマルチを敷き、さらに透明のビニールでトンネル掛けをします。土が乾いていると効果があがらないので、水をまくなどして土を湿らせてから行って下さい。1ヶ月ほどそうしておくと、20㎝ほどの深さまで消毒の効果が及びます。
プランターの土は、ゴミ出し用の透明袋に入れてから湿らせます。そして、袋の口を閉じてコンクリートのたたきなどに1ヶ月間放置します。土はできるだけ薄く伸ばすのがコツです。再使用するときは、新しい培養土を半分ほどまぜるか、腐葉土や赤玉土を足します。