今月の栽培カレンダー

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 7月2日は雑節(ざっせつ:生活や農作業に関した暦)の半夏生(はんげしょう)です。田畑には、カラスビシャク(半夏:はんげ)が生えるころです。むかしは、この時期までに田植えを終えるようにしていましたが、最近は5月のゴールデンウィーク頃が田植えの最盛期のようです。関東では7月に入ってからずっと曇雨天の日が続いています。こんな時は、トマトの落花が多くなります。指で花をはじいたり、花房を揺らすなどして授粉させた後、ホルモン剤をかけると落花が防げます。

1 管理

 梅雨の末期には大雨がつきもの。いまのうちに畑の排水を完全にしておきましょう。気温・湿度とも高いので雑草も伸びやすい時期です。晴れ間をみて、こまめに草取りをしましょう。取った草をそのまま放置すると根付いてしまいます。
 梅雨明け後は、気温が上がり、野菜の生育も盛んになります。キュウリ、ナス、トマト、ピーマン、ゴーヤ(ニガウリ)などの脇芽摘み、追肥など、遅れないように適期に管理することが大切です。キュウリの根は地表近くに多く分布していますので、土が乾燥しすぎないように注意します。畑では、畝全体に厚めの敷き藁を、コンテナでは水やり(かん水)をかかさないようにします。藁は園芸店でも販売されていますが、手に入らないときには腐葉土や敷き草(完全に枯れたもの)でも代用できます。また、藁の代わりになるプラスティック資材(商品名「わらイラズ」など)も市販されています。
 プランターなどのコンテナ(容器)栽培では。真夏の晴天日の水やりは、午前と午後の2回必要になります。午前の水やりは気温の低い朝のうちに、午後の水やりは気温の下がった夕方にしましょう。暑い時間帯にやると蒸れて病気のもとになります。露地畑では、とくに日照りが続かない限り水やりはほとんど必要ありません。
 畑の野菜には、定期的に追肥と土寄せを、コンテナ野菜には追肥と増し土をします。

2 種まき

 ミニニンジンはいつでもまけますが、5寸ニンジンなどの短根種や金時ニンジンなどの長根種は、今月上旬から8月中旬までに種を播き終えるようにします。ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツなどの秋野菜も種まきの適期です。

3 収穫

 5月上旬に植え付けた、トマト、キュウリ、ナスは収穫最盛期を迎えます。とくにキュウリは成長が早く、収穫が遅れると太くなりすぎて味が落ちるだけでなく、株が弱り実の生育が悪くなります。葉かげや根元などを丁寧にみて、取り残しがないようにしましょう。
 エダマメ、インゲンマメ、ピーマン、トウモロコシ、カボチャなども収穫できます。

4 病害虫

 乾燥するとハダニが発生します。ハダニは葉裏に定期的に水をかけることで発生を減らすことができます。ベト病やうどん粉病にかかって傷んだ葉や、枯れた下葉は切り捨てます。消毒する場合は、処理後に行います。

 気温が上がると蚊の発生が多くなります。そんな時に重宝するのが虫除けグッズです。薬品だけでなく、最近はヒトスジシマカなどが忌避するウェアも販売されています。

midi tomato

 収穫期をむかえた「雨除けハウス・無灌水栽培ミディトマト」

コメント

  1. トマトは無潅水でも、地中からしみてくる水分を吸って枯れずに実をつけてくれるんですね。根が広く深く張っているのかとおもいます。
    この時期作業が混んでてけっこう忙しいですね。
    夏野菜の仕立てもできぬまま、秋野菜のカリフラワーやブロッコリーの種まき時期が来てしまいました。

  2. ポタ より:

    ぎゅうちゃん さま

    このとまと、じつは下に防草シートが敷いてあるんです。だから、根圏も狭いはずです。
    また、ハウスの周りは畦畔用の波板を立ててあります。
    しかし、防草シートですから、水はしみ込んで来るのでしょうね。

    私も雨続きで、畑は手つかずです。明日からしばらく晴れるのはいいですが、暑いのは参りますね。