この画像は、新小岩駅前にある堀江商店の店先だ。
並べられている野菜を見ると、もう春。
一番手前に(下の画像)に、この辺ではとれなくなってしまった田せり(芹)を見つけた。茎の長い芹(芹田で栽培している)はスーパーなどで買えるが、自生の田せりは珍しい。きっと香りが強くて美味しいだろう。左上に白く写っているウドのように長細い野菜は芽いも(サトイモの芽)。これも最近あまり見かけなくなった野菜だ。ギョウジャニンニクは、もともと山菜だが、最近は栽培も増えている。どこの産だろう。島ラッキョウは沖縄産だが、エンドウ、アスパラガスもきっと、暖かい南の地方からのものだろう。
左の方(上の画像)には、アサツキ(浅葱)とトウモロコシが。真っ白い北国産のアサツキとは違い青々としているところを見ると、これも暖かい地方の産だろう。話によると、トウモロコシは今年初めての入荷だそうだ。沖縄産だ。
この店の旦那も奥さんも気さくな方で、下町らしい歯切れのいい話しっぷりだ。
「小松菜の産土神を見に来た」ということを話したら、その近くに大イチョウあるとか、奥のほうに行くとたくさん小松菜を作っている農家があるとか、いろいろなことを教えてくれた。都内で道を聞いても、地方出の地理に疎い人が多かったり、不親切だったりするので、あまり尋ねないことにしているが、こんな親切に教えてくれるし、詳しく知っている人がいたなら、行く前に情報を仕入れておけばよかったとおもった。
しばらく話をきいてから、「もう少しすると、山菜がいっぱい入ってくるから、面白いですよ。またいらっしゃい。」という、元気な奥さんの声をあとに駅に向かった。
きょうは、ちょっぴり、下町の人情に触れたような気がして嬉しくなった。
コメント
Unknown
堀江商店さんとの会話は下町の気軽さと人情があって良いですね。田舎の雰囲気です。
自生のせりはきっと香りがあるし、また沖縄のトウモロコシももう店頭に並んでいるなんて驚きです。
八百屋さん
いろんな野菜が並んで春の様ですね。それに、拝見したところ値段も高く無い様に思います、よく売れて商品の回転がいいのでしょう。
東京の店は、お金のやり取り以外の会話は無くなり、売子は商品についての知識はなく、質問してもノーアンサーでケロッとしています。 自動販売機で買わされているようで味気ないことこの上なしです。そのようなご時世に、堀江商店さんは我々の様な買手にとっては気の済む買い物が出来まるお店ですね。
吉ちゃん
いかにも下町らしい気質に、しばらくぶりに触れました。それだけで、十分満足の行くポタのポタリングでした。
sasagawa さま
また来て、買い物をしようと思うような暖かい雰囲気でした。
最近の店はマニュアルどおり声を出しているだけという感じがします。挨拶にも誠意が感じられません。「ありがとうございました」と喋るレジがありましたが、そのほうが機械だとあきらめているので癪にも障らず、ましかもしれませんね。
八百屋さん
店先の野菜を立ち寄って、買いたいと思いました。
スーパーのせりはよく買いますが、田せりは食べたことがありません。
きっと、匂いが強く美味しいでしょう・・・
浅葱も美味しそうですね。
野菜を見て産地まで分かるのですか。
対話を楽しむことが次の商売に繋がることでしょう。
小鳥沢 さま
また行きたいと思うような温かみのある店がいいですね。
自分を含めて、最近は便利さばかりを追求しているようです。
野菜は産地が決まっていますから、大体は分かりますが、ここの店は聞くと教えてくれもします。表示してあるものもあります。読み取りの機器が要らない、「昔式トレーサビリティーです。
八百屋の野菜
さすがにトウモロコシは半年ずれているので違和感を覚えますが、セリやアサツキは日本の野菜---って感じでいいですね。我が家のギョウジャニンニク(4月頃)はちっとも増えません。雪のない地方でハウス栽培した物なんでしょうね。ニンニクの芽は知っていますが、里芋の芽は初めてです。ズイキの味に似ているんでしょうか?
スーパー全盛のご時世に人情ある八百屋はいいですね。
もいもい さま
山菜は好きですが、最近は栽培ものですね。中国産の山菜等もあるんでしょうね。
情報をたくさん持っている八百屋さんがあると楽しいのですが。
八百屋さん
当節対面販売のお店は近くにありません。
スーパーで一言も話さずに買い物して帰宅する事があります。
これはこれなりにいい面もありますが情報とか聞きたい時聞けません。
魚屋さんもそうです。ですから少し遠出して対面販売のお店に行く事があります。
色々お話してわがまま言って買い物してきます。
本当に温かみのある八百屋さんですね。お近くでしたら私もお買い物したいですね。
notti さま
スーパーでは何も聞く気がしませんね。聞いてもわからないでしょうから。変な客だなんて思われてしまいそうですね。
東京の下町にはこんな店もまだあるので、気持ちが救われます。