画像はスグリ科のフサスグリ。ヨーロッパ原産の植物だ。この系統は果実の色が赤いのでアカスグリ(レッドカーラント)と呼ばれる。同じフサスグリでも実が白いものをシロスグリという。アカスグリは、シロスグリとちがって酸味が強いことから、主としてジャムやゼリー、果実酒などの加工に使われる。黒色のクロスグリ(カシス)は同じスグリ属だが別種の植物。メロンとキュウリが同じキュウリ属(cucumis属)でも種が違うのと同じだ。
以前、青森県の下北に遊びにいった時、昆布漁師さんの畑を見る機会があった。その畑の境界にスグリが植えてあった。その実を熊が山から下りてきてよく食べると話していた。酸味の強いアカスグリも熊にとっては美味しい餌なのだろう。スグリを見るとそのときの話を思いだす。
ちなみに、クロスグリの葉はネコの尿の臭いがするとか。毎年、シーズンになると庭先にマーキングしていく発情した雄ネコの尿臭に悩まされているので、「ネコの尿の臭い」と聞いただけでクロスグリを植えることを躊躇している。