ネギ畑

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 これは農家のネギ畑だ。この辺は葉ネギではなく、いわゆる根深ネギだけが栽培されている。以前は、江戸川を挟んだ隣県の千葉には矢切りネギ、古利根川の向こう側に位置する隣町越谷には越谷一本ネギ、元荒川の向こう側には岩槻ネギ(葉ネギ系)などの産地があった。矢切りネギは関東ローム層という赤土の洪積層がネギ作りに適していたから発展したらしいが、越谷や岩槻は河川によって運ばれてきた肥沃な洪積層がネギ作りに適していたのだろう。しかし、岩槻ネギはほとんど姿を消してしまったし、越谷一本ネギも高級料亭に出されるほど貴重なものになってしまった。
 理由はいまの人たちの嗜好に合わなかったり、栽培が難しいということもあった。また、都市化の波が押し寄せ、農地が宅地化されてしまったこともある。私が近所の農家から貰った苗は、「合柄(あいがら)だよ」といわれただけで、正式な品種名は分からない。肉質は越谷一本ネギなどと比べると堅めだから病気にも強いのだろう。この画像のネギも「合柄」だろう。

 優良品種というのは、農家が作りやすくよく売れる品種だ。病害虫が着きにくく、生産性の良い品種が良い品種ということになる。ネギの場合も、越谷一本ネギは消費者にとってはやわらかくて美味しいネギだが、農家にとっては作りにくい品種だ。味は優良だが作りにくければ優良品種にはなれないで消えていく運命にある。トマトやイチゴなどとちがって、葉物の味は消費者もあまり気にしないから味は二の次になる。

 家庭菜園では、生産性はあまり考えないでよいから、多少作りにくくても美味しいものを作った方がよいとおもう。珍しいもの、時季外れのものを作るのも楽しいものだ。

コメント

  1. notti より:

    Unknown
    息子が草加に住む前は越谷でした。出かけた折にねぎを作っていたのを見かけましたね。消費者に合った作物を作るのは厳しいですね。作り手の苦労などあまり考えずに美味しいものを求めますし無農薬が良い(作ってみると良く分かります)とか振り回されている面もあります。そうなんですよね。家庭菜園は生産性を求めませんのでその点気は楽です。さて今年はどんな物を作りましょうか。

  2. ポタ より:

    notti さま
    私もどんなものを作ろうかと迷っています。
    キュウリ、トマト、ナス、ジャガイモ、だけは決まっています。ちょっとあると便利なもの、常時あると便利なもの、市販されていないもの、変わった品種などを考えています。

  3. sasagawa(菜園ブログ) より:

    ネギ畑
     プロの畑は 揃っていて奇麗ですね。 
     私は 柔らかくて香りがいいので、九条ネギ専門です。 柔らかいのでこの写真の様に行儀よく並んでいません。
     この畑では、間隔は1メーターほど空いているのでしょうか?

  4. ポタ より:

    sasagawa さま
    畝幅は80㎝くらいだと思います。地域では手で植えていますが、プラグ苗にして機械で植える方法をとっているところもあるようです。
    土寄せも機械です。収穫は機械で片側を掘ります。
    それにしても、プロはまっすぐなネギをうまく作りますね。みなさん、ネギ作り40年とか50年のベテランです。

  5. もいもい より:

    ネギ
    昔はオラが村の葱が一番。とかいっていろいろな品種がいろいろな地域で作られていたんでしょうね。
    私はどうも葱の栽培が苦手ですが、苗を植えたときの肥料は窒素分が多いものがいいのでしょうか?

  6. ポタ より:

    もいもい さま
    私は特別神経は使っていません。普通化成をつかっていますよ。
    根深の場合は土を溝状に掘ってから植え付け、少しだけ土をかけます。そして、ムギワラ(なければ稻わら)をその上にかけて土の乾燥を防ぎます。根付いて葉が伸び始めたら、葉の分かれ目蛾被さらない程度に土を寄せていきます。土寄せの時に追肥をしています。

  7. Unknown
    群馬の野菜を下さるお隣さんが、今年は下仁田ネギの出来が悪くて、いいのが手に入らなかったとおっしゃっていました。
    また、毎年自生の一抱えもあるような舞茸も友達に送ってもらていたそうですが、山の中を行けども行けどもなかったそうです。
    どうしたんでしょうね?

  8. ポタ より:

    ほっとほっぺ さま
    夏の間の猛暑と9月の残暑がたたったのでしょうね。
    私の野菜も全部遅めに播いたり、植えたりしました。しかし、冬が去年より寒いので思ったように育ちません。生き物を育てるのは難しいですね。

  9. 吉ちゃん より:

    Unknown
    “合柄”とはどう言う意味なんでしょか。
    ネギにも地方によって色々な種類が栽培されているんですね。私の畑には貰ってきた細いネギを土の中に生めてあります。必要な時にこのネギを掘って活用しています。この農家のネギはプロが作るだけあって立派なネギですね。
    節分の今日は私の住んでいる都下でも早朝から雪が降り続いています。この畑のネギに畑もきっと真っ白になっていることでしょう。

  10. ポタ より:

    吉 ちゃん
    ネギは、葉鞘の色から、赤柄、合い柄、合い黒、黒柄に分けられます。
    黒柄は葉の色が濃く、赤柄は葉の色が淡いネギです。黒柄と赤柄の間に合柄と合黒があります。合黒は合柄よりも黒柄に近い品種です。
    今日は朝から雪でした。いまは止んでいるようです。一面、銀世界になりましたが、家事雑用で外に出る時間がありませんでした。

  11. otoupon より:

    ネギ畑
    そういえば農家が出荷するためのネギ畑は随分少なくなりましたね。なぜかあまり見かけない岩槻ネギの種はまだ種苗会社で売られていて1度種をまいてみましたがほとんどうまく育たなかったですね。代わりに5月にネギ苗を300本買って植えていますがこれで1年間ほとんどネギは買わずに済んでしまっています。

  12. ポタ より:

    otoupon さま
    300本ですか。それだけあれば1年持ちますね。ネギは常時あると便利な野菜ですね。今年はたくさん植えておこうと思います。