スーパーで買ったシイタケの中に風変わりなものを見つけた。2階建てのシイタケだ。
キノコの中には変わったものもある。キシメジ科のヤグラタケは、クロハツなどのキノコの上に生える。キノコに寄生するキノコだ。ところが、このシイタケはシイタケのてっぺんから細いシイタケが生えたもの。前にエリンギでも同じようなものを見たことがあるが、シイタケでは今回初めてだ。
シイタケはコナラなどの原木に菌駒を埋め込んで培養することが多い。ところが最近では、オガクズ(大鋸屑)にコメヌカ(米糠)などを混ぜた培地で培養する方法が取り入れられている。この方法だと原木を使ったときより培地が肥えている(?)ので、成長旺盛になり、その結果2階建てになってしまったのではないか。エリンギもオガクズ培地で培養することから推測してみた。
ところで、シイタケには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きや腫瘍を抑える成分が含まれているそうだ。ただし、生シイタケは水分が多いため傷みやすい。もし、買ってきたシイタケが残ってしまったら、そのまま新聞紙などに包み冷蔵庫の野菜入れに保存する。水で洗ったり、ひだ(襞)を傷つけたりすると傷みが早くなるので注意する。
生シイタケも、干しシイタケも、いまは中国からの輸入が多い。中国産のシイタケの遺伝子を調べたら、日本で改良されたものと共通していたという記事を読んだことがあるが、その後あの話はどうなったのだろう。キノコは、その気になれば肉片からでも胞子からでも簡単に培養できる。だから、種子繁殖や栄養繁殖する植物と違って、特許をとっても侵害を防ぐことも難しそうだ。