サルトリイバラ 山菜

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 茨城の斜面林でとってきたサルトリイバラの絵が完成した。

 昨年の12月も半ばだったので、葉は既に枯れて茶色くなっていた。しかし、中にはまだうっすらと緑がかっている葉もある。茶色の蔓には赤い実がたくさん着いていた。緑の濃い時期には、離れたところからでは他の植物と見分けが着きにくいが、枯れた雑木林では赤い実を見ればすぐそれと分かる。

 サルトリイバラは、ユリ科の蔓性落葉低木。雌雄異株(しゆういしゅ:雄の株と雌の株がある)だ。ところどころに棘があり、他の植物に絡まっている。サルトリイバラ(猿捕茨)の名は、猿が引っかかってとらえられてしまうイバラの意味だ。地方での呼び名も多く、「日本植物方言集を見ると255もの名前が載っている。ちなみに私の田舎ではサンキライと呼んで餅を包んでいた記憶がある。

 若葉は茹でて食べられるし、実もそのまま食べられる。そんなにたくさんは獲れないが、根元から出るシュートは、茹でるとアスパラガスのように美味しい。

 葉が落ちて赤い実だけになった蔓は生け花の花材にする。だが、ちかごろ花屋さんで売っているサルトリイバラの実は、野生のものよりひとまわり大きく風情がない。外国から導入したものか、品種改良した園芸品種だろう。花や実は大きけりゃいい、というものではないと思うのだが。

コメント

  1. 菜園ブログ より:

    Unknown
    ほうれん草のブログ以来ご無沙汰していました。「百聞は一見に如かず」サルトリイバラが判りました。 この時期 東京にも餌を求めて野鳥が来襲して赤い実は全部浚えてしまいます。 
    サルもトリもイバラで捕ると言う事なんですね。