道端にカキドオシが咲いていた(写真)。
カキドオシはシソ科の多年草。垣根の下を通って伸びてくるので、「垣通し」という名がついたとか。どこにでもある野草だが、小児の疳をおさめる薬草として用いられたので「疳とり草(かんとりそう)」の別名もある。
葉を揉んでみると爽やかな香りがする。それもそのはず、西欧では「グラウンドアイビー(地面を這うツタ)」と呼ばれ、強壮用や鎮咳、風邪の治療などのハーブ(香草)として用いられる。日本では民間薬として、前述のほかに腎臓病や糖尿病にも用いられたそうだ。
以前は、地中海沿岸で栽培されていた薬効がある植物を「ハーブ(香草)」としてとらえていたようだ。いってみれば、西欧で用いられていた漢方薬のようなものだ。しかし、最近は、トウガラシ、ワサビ、ショウガ、シソ、サンショウ、ミョウガ、ミツバなどの香辛料や日本原産の野菜もハーブの仲間に入れている。そういう意味では、西欧発祥のものだけでなく、何らかの薬効のある世界中の植物がハーブ類に含まれることになる。
ハーブは、薬用成分によって熱を下げたり、腹痛を治したりするものと、その香りや成分などによって気持ちをリラックスさせたりする効果を期待するものとがある。いまはよく効く化学薬品があるので、ハーブだけを使って病気を治療することは少なくなった。だから、ハーブというと後者の効果を期待して使用することが多い。いわゆるアロマテラピーとしての効果だ。
ハーブは、種類によっては、人に対する薬効とともに野菜の害虫を忌避したり、有益な昆虫を増やしたり、土伝染する病害を防いだりする効果もある。こんな働きを栽培に生かせば、無農薬の栽培または農薬の使用を極力抑えた栽培もある程度可能になる。家庭菜園には是非取り入れたいテクニックだ。
コメント
カキドオシ
存じませんでした。 こんな花が咲いていないか、注意してみましょう。そしてコンパニオンプラッツで試してみたいですね。
Unknown
なるほど~ 混菜すると野菜もうまくそだてられそうですね~
めもめも
無農薬
中山農園では必要最小限の農薬を使いますが、
(何年か前に小作人の要望が強いため試験的に共有地で無農薬で育てたらほとんど虫に食われてしまい、それ以降は誰も無農薬で作ろうとは言わなくなった)
我が家の庭は、犬がいるために農薬は使っていません。
お陰でミカンの葉っぱはアゲハの幼虫に食い放題、ブドウはコガネムシの巣窟になっています。