栃木県鹿沼市にある簗場に鮎を食べに行った。
最近は鮎の塩焼きといっても養殖鮎がほとんどで、なかなか天然ものにはめぐり合う機会がない。ここの簗は、東北道を鹿沼で降りて約30分。県道14号線を大芦川沿いに登った「川田やな」。入り口は杉林なので通り越してしまいそうな場所だ。乗用車以外では通れないような細い道を入ると簗にでる。川は、古峰神社という天狗を祭った神社のあたりから流れ出す渓流。水が綺麗に澄んでいるので淵が真っ青に見える。
簗場だから、ヨシズがけにゴザを敷いたにわか作りの建物に、長テーブルが置いてあるだけ。市街では気温32℃もあったのに、ここは川風があたるせいか用意してある扇風機もいらないほどの涼しさだった。
鮎の塩焼きは、3本で1800円。観光地の鮎と違っておおぶりだし、卵も入って丸々と太っている。店は両親と息子の3人でやっている。息子は東京都内の某有名料亭で修行してきたということだ。親仁さんが塩焼きや甘露煮を作っている。
塩焼きは炭火焼。だから、頭から尻尾まで食べられる。鮎好きの人なら知っていると思うが、鮎のひれや尻尾は香ばしくて美味しい。鮎の香りたっぷりだ。私が骨も残さず食べたのを見ていた親仁さんが、「本当に鮎が好きな人はこういう風に食べるんだよね」と嬉しそうにいった。
甘露煮も美味しい。大なべで10時間かけて煮るそうだ。もちろん頭も骨も柔らかく煮えている。甘さも辛さも適当で、ご飯がなくても甘露煮だけで食べられるくらいの味だ。この写真は午後3時ごろ撮ったもの。今朝も5時から煮ているという。
簗の期間は、11月の中旬まで。そのあとは、建物はもちろん、簗場も元通りに片付けるそうだ。1匹600円はちょっと高いようにも思えるが、そんな労力を考えると安いくらいかもしれない。
緑の山を眼前に、渓流の音を聞きながら食べた鮎の香は最高だった。
コメント
本物の味
この千曲川の鮎もほとんどが養殖といっていました。聞かなければ言いませんがね。放流はしてますが、もともと本物ではなさそです。私は魚の食べ方は余り自慢出来ません。
高価な鮎ですが満喫されて良かったですね。
あゆの塩焼き
いい香りがここまで流れて来るようです。 川辺リで食べる釣りたての川魚の美味さは格別ですね、いい思いをされて羨ましいです。
鮎
鮎、いいですね。
写真を見て、食べたくなってきました。
身近なやな鮎の場へ行って、食べてこようっと、・・・。
かわせみ さま
いまはほとんどが養殖ですね。傍に川が流れていても天然ものでなかったりします。
海の魚もそうですが、養殖は餌や薬品が心配ですから食べる気がしません。
sasagawa さま
1年に1回か2回の楽しみです。自然の中で食べる味は格別ですね。
siawasekun さま
近くに簗場がいっぱいあっていいですね。私のところは、高速で行っても2時間以上かかります。鮎よりも高速代のほうが高くつきます。
Unknown
簗場で鮎を食べた事が無いので情景が浮かびませんが涼風の中で天然の鮎が食べるのは味も一段と美味しい事でしょう。羨ましいです。1匹600円と言いますがそこには充分付加価値がついていますので安いと思いますよ。また話のネタが出来たのも付加価値の一つだと思います。
吉ちゃん さま
おっしゃるとおり付加価値はいろいろありますね。
何より、気持ちがすっきりしたことです。「気」を貰ったような気がします。