深耕していたらこんなものが出てきた。といっても怪しいものや、珍しいものではない。雑草のモヤシだ。これが野菜の種子だったら、こんなに長くならないうちに枯れてしまうかも知れない。しかし、雑草は真っ暗な、しかも冷たい土の中で、こんなに長く茎を伸ばして地表に出ようとしている。この雑草は子葉が展開してみないと分からないが、周りに生えている雑草から推測するときっと、ハコベかホトケノザだろう。どちらにしても、あらためて雑草のたくましさに敬服する。
野菜は食べるという目的で人が改良してきた。何代も同じ仲間のものを交配してきたので、遺伝的に見ても純粋に近くなっているものが多い。そうしたことからみても、雑草と比べてひ弱だ。だから、好適な環境条件でないとうまく育たないし、病気や害虫などに対しても抵抗力がないし、肥料や水を与えないとうまく育たない。土を耕して軟らかくしないと根が伸びない。
しかし、そんな野菜でも、発芽当初から水分を控え目にして、有機肥料を主体に施用し、厳しい環境に耐えるように工夫してやれば、雑草に近いたくましさを身につけることができる。
家庭菜園では、毎日のように畑に水をまいている姿を見かけることが多い。しかし、私は、植え付け当初以外、長期間雨が降らないときを除いては水をやったことがない。水をやらなければ、根が水を求めて土中深く入り込む。その結果、乾燥に強い野菜に生長するし、広い範囲に根が張り肥料を吸収する、吸肥力の強い野菜に育つ。そうすれば、茎葉がしっかりして、風害などの物理的な力にも病害虫などに対しても抵抗力のある野菜に育つ。これが私の考え方だ。
コメント
Unknown
雑草の強さには私達もそんな力を学びたいものです。
植えた野菜でも水をやらないといけないと思いつい補給しすぎることもあります。私の畑の、昨年の白菜のようにやり過ぎて根腐れしてしまったのはそんな例かもしれません。
Unknown
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。
雑草、たくましいですね。
私もこのようにありたいです。
下のお雑煮も美味しそう!
ポタさんにとって今年も良い年で
ありますように!
吉 ちゃん
水をやりすぎると土中の酸素も欠乏しますし、養分も流亡します。有機物が腐敗しメタンガスなどの有害なガスも発生します。地温が下がります。悪いことばかりですね。
植物を可愛がっているつもりで、いじめていることになります。
カーメル さま
おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
私もひ弱なので、雑草を見習いたいです(笑)
自分の育てた具の入ったお雑煮、美味しいですね。
土作り
二年毎に畑が替わる私達の農園で、まともな野菜を育てる為に、素人の私がやってきたことことを、判り易くお話頂いた気がします。
今の時期にやることは、土の中で植物にとって善玉の微生物を増加させる有機物である堆肥作りだと思ってやっています。
Unknown
人間も同じですね。
いつの間にかひ弱になってしまいました。
今は引き算の生活が全般で必要なようです。
sasagawa さま
sasagawaさんのやられていることは素人の域を脱しています。野菜の出来も見事だといつも感心して拝見しています。
私も、畑で出た野菜屑とソルゴーを刈り取ったものを積んで堆肥を作ってあります。天地返しまではできませんが、今の時期に深耕して寒気にさらしておくと、団粒化が促進され、病害虫も死ぬのでいいのですが、取材のためにどの畝にも野菜が残っているのでままなりません。
ほっとほっぺ さま
間接的にそんなこともいいたかったのです。
足し算は簡単ですが、いちど足してしまったものを引くのは覚悟が入りますね。温暖化問題などを見ていると、つくづくそう感じます。
Unknown
雑草の逞しさにはいつも感心してみており一方退治にも困っております。
野菜つくりも過保護はダメですね。
人間も同じ同じだと思います。逞しく!逞しく!です。
notti さま
人間社会は最近過保護ですね。私たちの生活も同じで、ぬるま湯に浸かっていますね。地球の温暖化も、もとはと言えば楽な生活をするために生じたこと。人は自然の一部なんだということを、ひとりひとりが再認識しないといけません。
われわれも、雑草のような逞しさを取り戻したいものです。
人
人も同じなんですけどね
小池 さま
そうですね。
いまはみんな温室育ちです。
雑草のたくましさ
人も同じ過保護はいけないのでしょうね…とは分かっていても大事に思うとつい、ついが人の心情でしょうね。孫でもいたら(いないのですが)たぶん過保護に走るかもしれません。
otoupon さま
職場もいまは過保護?ですね。
我々の若いころは誰も仕事など教えてくれませんでした。会議もほとんどなかったです。たまにあっても会議の資料などなくて、ほとんど口頭でしたね。新参者は一通り覚えるまでは大変でした。