ポタケの周りに生えているアメリカフウロの写真を撮った。
アメリカフウロは帰化植物。帰化植物というのは明治以降に外国から日本に入ってきた植物。それ以前に日本にやってきた植物は外来植物という。
野菜でも日本原産のものは、セリ、ワラビ、ウド、フキ、ミツバ、ミョウガ、ワサビなど両手の指で数えられるほどしかないのだから、野草の種類も外来植物がかなりの数を占めているのだろう。
帰化植物は天敵がいないので爆発的に増殖するものが多く、「要注意外来生物」として扱われるものも多い。よく知られている、セイヨウタンポポ、セイタカアワダチソウ、ハルジオンなども要注意外来生物だ。
アメリカフウロは、草むらだけでなく畑にも生える雑草だが、それほど害もないということから「害草」として扱われている。
アメリカフウロは、昭和8年に京都で見つかった北アメリカ産のフウロソウ科の帰化植物。同じフウロソウ科の薬草ゲンノショウコと似ているが、花が小さいので見分けがつく。そんな小さな花でも、こうしてマクロレンズで覗いてみると鑑賞に値する草花のように見える。
ちなみに、私は日本に渡来したばかりの帰化植物を発見したことがある。昭和39年だから、いまから40年以上前のことだ。
初めは新種かと心がときめいたが、博物館などで調べていただいたら、東南アジアに自生している植物だった。そしてその時に、キバナカラスノエンドウという和名がつけられた(学名Vicia grandiflora)。
発見した年が載った帰化植物図鑑はあるが、当然のことながら私の名前などは載っていない。
その後、この植物とは再会していないが、最近の国立環境研究所のデータを見ると日本に定着しているようだ。
アメリカフウロの花。秋になると葉が真っ赤に色づく。