暖かくなると共に雑草が蔓延ってきた。
冬の間は雑草があまり生えないが、トンネル栽培などでは油断しているとハコベが繁茂してしまうことがある。
このハコベはミドリハコベだろうか。ハコベの仲間は日本に18種類あるそうだが、単にハコベという場合はコハコベという種類を指す。ミドリハコベとコハコベは、茎の色や花の構造などが違うが、よく観察しないとその違いはわかりにくい。
ハコベの花びらは10枚あるように見えるが、実際には5枚。1枚の花びらが深く切れ込んでいるので2枚に見える。どのハコベも雌しべの先は3つに分かれているようだが、雄しべの数は種類によっても、花ごとにも違っているようだ。
ハコベの花
オランダミミナグサはハコベと同じナデシコ科の帰化植物。花がハコベに似ているが、ちょっと毛深い。市街地の路傍や空き地、畑などに生えているミミナグサは、ほとんどオランダミミナグサだ。
オランダミミナグサの花
なお、ハコベは春の七草のひとつ「ハコベラ」。昔から食用にされたり、鳥の餌などにされていたが、ミミナグサは在来種も食用にはされていなかったようだ。