田んぼの畦や道端のヒメオドリコソウが咲き誇っている。
ヒメオドリコソウは明治時代中期に渡来した帰化雑草だそうだ。漢字で書くと「姫踊り子草」。花を踊り子に見立てたようだ。しかし、オドリコソウと比べて花が小さく葉に埋もれてしまっているので踊り子が舞っているようには見えない。
そのわけは、「姫踊り子・草」ではなく、「姫・踊り子草」。つまり、オドリコソウより小さいとオドリコソウの仲間の植物という意味。
道端雑草と書いたのには理由がある。一般的には、身近に生えている草を雑草(または人里植物)というが、農業でいう雑草は、作物の生育を妨げたり、収量を減少させる植物だ。なお、ここでいう作物とは、果樹、野菜、草花、穀物、植木など生産目的や鑑賞目的で栽培している植物全てを指す。
だから、道端に生えている草は、農業に関する学問では雑草とはいわない。つまり、雑草の定義は扱う分野によって変わってくる。