ハルノノゲシに緑色のアブラムシがたくさんついていた。チシャミドリアブラムシだろうか。
ハルノノゲシは畑の傍にある草原に生えている。もし、このアブラムシがチシャミドリアブラムシで正しければレタス類などの害虫だ。
むかしから、病害虫の防除には畑や畑の周りの除草が大切だといわれている。雑草の中にはいろいろな生きものが生息しているが、農作物の病害虫も多く生息している。だから、病害虫という面からだけ見ると雑草は病害虫の温床という見方が正しい。しかし、雑草や野草の一部は、バンカープランツやコンパニオンプランツとして利用されることもある。
イヌホオズキを例にとると、イヌホオズキにはアブラムシやハダニがを防除する効果があるという。理由は、イヌホオズキについたアブラムシやハダニを捕食するテントウムシなどの益虫が増殖するからだという。しかし、イヌホオズキはホオズキカメムシの大好物だから、たとえこれらの害虫が減ってもホオズキカメムシをふやしてしまうことにもなる。バンカープランツやコンパニオンプランツは使い方を誤ると、こんなデメリットがあることを知っておいた方がいい。
野菜のバンカープランツとして有効なソルゴーは、イネ科のトウモロコシなどのアブラムシと共通だし、ヒマワリにはナスの害虫でもあるアワダチソウグンバイが寄生する。だから、バンカープランツやコンパニオンプランツは、どんな野菜を作るかによって組み合わせを選ぶことが大切だ。